クロノス時間/カイロス時間

「クロノス時間」と「カイロス時間」について。

クロノス時間
→ 「時計・カレンダーで測る時間」=物理時間・客観的時間・外側基準

カイロス時間
→ 「心の深さ・質で感じる時間」=本質時間・内面的時間・内側基準(光の時間)

クロノスとカイロスはどちらもギリシャ語で時を表す言葉。

好機(機会、チャンス)の象徴としてのギリシャ神。

「チャンスの神は前髪しかない(好機はすぐに捉えなければ後から捉えることはできない)」という諺はこのカイロスに由来するといわれています。

クロノス時間とは?(物理時間・外側基準)

特徴:

・秒・分・時・日・月・年のように量で測れる

・時計・スケジュール・締切・時刻表などで管理される

・「何時に」「何分で」「何日までに」といった管理に向く

・社会生活・約束・ビジネス・学校などの土台になっている

・過去→現在→未来という一定方向に流れる

・「時計の時間」「年齢」「歴史」のように蓄積していく時間

感じ方の傾向:

・外側の流れ(他人の予定・会社のリズム)に自分を合わせる感覚

・「時間が足りない」「間に合わない」という焦りとセットになりやすい

・ToDoリストや予定が多いと、圧迫感・プレッシャーを感じやすい

クロノス時間のまとめ:
外側の世界のルールとしての時間
量・速度・締切を扱うための時間

カイロス時間とは?(本質時間・内側基準)

特徴:

・「何時〜何時」ではなく「どれだけ深くそこにいたか」で感じる

・心が静か、集中している、満ちているときに強く現れやすい

・1時間がすごく長く濃く感じられたり、逆に一瞬に感じられたりする

・「今がその時だ」という絶好のタイミング

・物事が最もうまくいく瞬間

・逃すと二度と同じ形で来ない時間

感じ方の傾向:

・深い集中のとき「時間を忘れる」「時間が消える」

・数日が「ひとつのまとまりの体験」に感じられる

・1ヶ月が3ヶ月・半年分くらいの変化として感じられる

・「やることは少ないのに、なぜかすごく進んでいる」感覚がある

・内側がほっとして、身体が緩む

カイロス時間のまとめ:
心・本質・光の側から感じる時間
深さ・密度・一致をあつかう時間

クロノス時間とカイロス時間の比較表

項目クロノス時間(Chronosカイロス時間(Kairos / 光の時間)
基準外側
(時計・カレンダー・社会)
内側
(心・静けさ・本質)
性質直線的
「過去→現在→未来」
深度的
「今ここ」の密度
単位秒・分・時・日・月・年などの“量”満たされ具合・深さ・気づきの“質”
役割約束・締切・予定・移動の管理気づき・癒し・創造・祈り・統合
体感外に合わせる感じ・焦り・追われる・足りない感充実・広がり・満ちている感覚
典型的な言葉「あと○分しかない」「もうこんな時間?」「あっという間だった」「まだこんな時間?すごく深かった」
時間の動き方均等に流れる深さに応じて伸びたり縮んだりする
意識の向き外の世界に間に合うかわたしが本質と合っているか
支配するものスケジュール・他人・社会の都合静けさ・光・内側のタイミング

「物理時間」と「本質時間」としてまとめると

物理時間(クロノス)

・地球の自転・暦・時計に基づく

・誰にとっても同じ「客観的な時間」

・社会生活には欠かせない土台

本質時間(カイロス)

・心がどれだけ深く開いているか

・人によって、瞬間ごとに変わる、主観的でありながらも本質的な時間

・癒し・祈り・創造・統合の場で重要になる

「みんなと時間感覚が違う気がする」

「時間の管理が苦手」

という場合・・・

もしかしたら・・・

  • みんな → 主にクロノス時間で動いている
  • わたし → カイロス寄りの感覚

という「時間のモードの違い」が、そのまま体験として出ていただけ、という可能性もあるかもしれません。

外側基準な時間軸と内側基準な時間軸

外側基準の時間軸(クロノス)

  • 「何時に起きたか」
  • 「何分作業したか」
  • 「何日でどこまで進めるか」
  • 「締切まであと何日か」

外側の世界とズレないことが目的 になりやすい。

内側基準の時間軸(カイロス)

  • 「今日はどれくらい深く休めたか」
  • 「この1時間でどれだけ本心に触れたか」
  • 「この1ヶ月でどれだけやわらかくなったか」
  • 「この瞬間、静けさとどれくらい一致できているか」

内側が光・静けさと一致しているかが基準

まとめ

Light Remember版でまとめると:

クロノス時間
→ 「”浜の世界”の時計が決めた時間」

カイロス時間(光の時間)
→ 「”海の静けさ”の深さで感じる時間」

外の時計は「何時か」を教えてくれます。

内側の光は「どれだけ満ちていたか」を教えてくれます。

誰の中にも、どちらもあります。

みなさんはいかがでしょうか。