わたしは、以前から「感覚的な恐れ」を感じることがよくありました。
不安や焦りのような感情として感じられることもあれば、
もやもや、ざわざわ、そわそわするような感覚、
あるいは、理由のない不吉な予感、今のままじゃダメな気がする・・・といった
漠然とした不安として現れることもありました。
うまく言葉にできないもの・・・
頭では「取るに足りないこと」とわかっていても、身体の内側では確かに感じられるもの・・・
後から振り返ると、「あれは恐れをベースにした物語を信じ込んでいただけだったのかもしれない」と思うようなこともあります。
こうして振り返ってみると、まるで、心に恐れをよく見るように、ずっと導かれてきたかのようです。
そして、心・スピリチュアルを学びつづける中で、その導きは本当に完全だったように感じています。
fear-mapping(恐れの地図)──「恐れ」を通して愛を思い出す
私たちが恐れを感じるとき、多くの場合、意識は「恐れの内容」――
たとえば
「嫌われた」「お金が足りない」「うまくいかない」
「(この具体的状況に対して)どうしたらいいかわからない」
といった表面の問題に向かっています。
けれども、fear-mapping(恐れの地図)は、その“下にある心の構造”を見つめるためのやさしい地図です。
恐れを階層的に見ていくと、外側の出来事と思っていたことが、実は愛との関係性への誤解にたどり着くことがわかります。
ここでわたしたちは、ずっとあった深い祈り・すでに与えられている祈りと再会する(一致する)ことになり、
心の本当の癒しが生まれます。
恐れの4つの層
表層(現象層)
恐れの焦点:外の出来事、状況
心の動きの特徴:外の出来事、状況に対する不安やストレスが直接的に感じられる
例:「お金が減った」「相手に嫌われた」「体調が悪い」など
第1層(自己評価層)
恐れの焦点:自己イメージ・能力への恐れ
心の動きの特徴:「自分が至らない」「できない」という自己否定
例:「わたしには力がない」「失敗ばかり」「魅力がない」
第2層(関係性・罪悪感層)
恐れの焦点:他者との関係における罪悪感
心の動きの特徴:「人を傷つけた」「迷惑をかけた」など、愛を壊してしまったという思い
例:「あの人を悲しませた」「ちゃんとできなかった」
第3層(存在価値層)
恐れの焦点:無価値感・愛されなさへの恐れ
心の動きの特徴:「わたしは愛されるに値しない」という深い思い込み
例:「受け取る資格がない」「いない方がいい」
第4層(根源層)
恐れの焦点:愛(神)との分離への恐れ
心の動きの特徴:「神に見放された」「愛から切り離された」という根源的な孤独
例:「ひとりぼっち」「愛はもう失われた」
fear-mapping の本質
fear-mapping の目的は、「恐れをなくすこと」ではなく、恐れの奥に隠れている“愛への願い”を見つけることです。
恐れの下には、つねに祈りがあります。
それは「愛されたい」「つながりたい」「安心したい」というごく自然な心の声です。
恐れを責めたり消そうとせず、「この恐れの奥には、どんな愛への願いがあるだろう?」と静かに問いかけることで、
わたしたちは少しずつ、自然な流れの中で、本当の自分(愛そのもの、光そのもの)を思い出していきます。
おわりに
恐れは、愛を忘れた心の呼び声です。
だからこそ、恐れを見つめることは、愛に帰る道でもあります。
fear-mapping は「恐れを分析するため」ではなく、愛を思い出すための地図。
恐れを光に運ぶたびに、わたしたちは自分の中に眠っていた優しさや力に再び出会っていきます。